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メーカー | Texas Instruments |
型名 | TI-36X Pro | |
種別 | 関数電卓 | |
発売開始 | 2011年 | |
製造終了 | - | |
寸法 |
TI社は寸法を公表していないようです。
奥行171.5mm × 幅83.5mm × 厚さ15.5mm(実測値) 奥行183.5mm × 幅83.5mm × 厚さ20.0mm(保護カバー背面装着時の実測値) |
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重量 |
TI社は重量を公表していないようです。
113g(付属電池込みの実測値) 144g(付属電池、保護カバー込みの実測値) |
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入力方式 | 教科書表示方式、ライン表示方式 | |
画面 | 青色液晶 96×31画素+状態インジケーター16個 | |
CPU | 不明 | |
RAM | 不明 | |
ROM/Flash | 不明 | |
電源 | CR2032 × 1 +太陽電池 | |
プログラミング言語 | なし | |
公式ページ | TI-36X Pro Scientific Calculator | |
説明書URL | TI-36X Pro Guidebook | |
著者の購入年 | 2017年5月 | |
著者の購入価格(購入店) | $18.86(Amazon USA)※送料、税関費用などは別 |
テキサス・インスツルメンツ社(以下TI社)の一般関数電卓の最上位機種です(2017年9月現在)。 と言っても実売価格は$20未満にすぎません。 これ以上の機能と性能が必要な場合はグラフ電卓を買って下さいということでしょう。
2011年発売と古いにも関わらず、2015年に CASIO fx-JP900 (海外では fx-991EX)が登場するまでは最速の関数電卓だったと思われます。詳細は以下のベンチマークを見て下さい。
日本の関数電卓はモード切替や電源OFFで計算履歴や各種データを忘れてしまいます。
一方、 TI-36X Pro は明示的にデータの消去操作をしないと計算履歴や統計データなどを勝手に消去することはありません。
操作性も日本の関数電卓とかなり異なっています。
今まで一般関数電卓のレビューは短く書いてきたのですが、TI-36X Pro に関しては長く書きます。
日本の関数電卓と異なる面が多いので、どうしても説明が増えてしまうのです。
本機 TI-36X Pro の最大の特徴は電卓内のデータが勝手に削除されることはないということです。
本機は以下のデータを電卓内に保持しています。
他にもあるかもしれませんが、かなりのデータを保持するようになっています。 これらのデータは使用者が明示的に削除しない限り、消えることはありません。 当然ですが、電池が切れた場合は消えます(RAM上に保持しているため)。
これが日本の関数電卓との大きな違いです。 CASIO fx-375ES/915ES, CASIO fx-JP900, Canon F-789SG は電源OFFで計算履歴を消去してしまうことで有名です。 しかし、日本のこれらの関数電卓はモード切替しただけでほとんどのデータを消去してしまうことの方がさらに問題です。 これらの関数電卓が確実に維持できるのは設定と数値変数だけです(ベクトル変数、行列変数は容易に消えてしまう)。
SHARP EL-5160J-X は前述の日本の関数電卓よりはマシです。電源OFFしても計算履歴は消えません。 しかし、モード切替をするとほとんどのデータを消去してしまうのは同様です。モード切替をすると EL-5160J-X でも計算履歴は消えてしまいます。行列、リストも消えてしまいます。 何故か統計モード(STAT)のデータはモード切替をしても残りますが、統計計算の種類を変更すると消えてしまいます(つまり前回行った統計計算の種類を暗記しておかないとデータが維持できない)。 EL-5160J-X が確実に保持できるデータは設定、数値変数、フォーミュラーメモリー(数式メモリ)、機能メモリー程度です。 SHARP EL-5160J-X でも他の日本の関数電卓と比べればマシなだけで TI-36X Pro のデータ保持能力と比べると極めて貧弱です。
TI-36X Pro は日本の関数電卓と違ってモード切替がありません。
[mode]ボタンは電卓の設定をするだけであり、日本の関数電卓のようなモードではありません。
そのため、全てはホーム画面を中心に行われます。 日本の関数電卓の場合、モードを切替えないと行列やベクトルの計算ができません。 一方、本機 TI-36X Pro はホーム画面で通常計算、ベクトル計算、行列計算が統合的に行なえます。 それ以外の全ての機能もホーム画面から呼び出せます。
ホーム画面と密接な機能を下表に示します。
ボタン名 | 機能説明 |
---|---|
MATH | 主な関数・コマンド・記号の入力 |
vector | ベクトル変数の入力・編集。ベクトル系関数の入力 |
matrix | 行列変数の入力・編集。行列系関数・コマンドの入力 |
random | 乱数系の関数入力 |
complex |
複素数系関数・コマンドの入力
※日本の一般関数電卓と同様にオイラーの公式に対応していない |
set op / op | Stored operations:操作手順の記憶と再生 |
Constants | 科学定数入力 |
Conversions | 単位換算コマンド入力 |
base n | n進数計算のコマンド入力 |
ホーム画面からある程度独立している機能を下表に示します。
ボタン名 | 機能説明 |
---|---|
data |
Data Editor:リストデータの編集。リストデータの列毎に数式を設定できる。
表計算のようにセル毎に数式を設定することはできない |
stat-reg/distr | 統計と回帰分析/確率分布 |
Table | 関数の表作成 |
num-solv | ニュートン法ソルバー |
poly-solv | 2次方程式と3次方程式を解くソルバー |
sys-solv | 行列を使って一次連立方程式を解くソルバー |
expr-eval | 変数を含む値の変数を入力して式を計算する |
以上の機能はホーム画面から全て呼び出せます。終了するとホーム画面に戻ってきます。 ホーム画面の計算履歴はこれらの機能の影響を受けずにそのまま残ります。 TI-84 Plus シリーズのようなモード切替のないグラフ電卓のような操作体系と言えます。
TI-36X Pro は各ボタンに割当てられた機能を呼出す方式なので、機能呼出が分かり難い面もあります(グラフ電卓 TI-84 Plus CEも同様)。 そのため、保護カバーに装着されている紙製のリファレンスに主要な機能呼出の方法が書かれています(画像集を参照して下さい)。
一般的な関数電卓の場合、SHIFTキーや2ndキーによって1つのキーに複数の役目を割り当てます。 そのため、操作に手間がかかります。 本機 TI-36X Pro ではその手間をかなり軽減するアイデアが採用されています。 それがマルチタップキー(Multi-tap keys)です。
マルチタップキーも1つのキーに複数の役目を割り当てているのですが、SHIFTキーや2ndキーを押す必要はありません。 同じキーを連打するだけで1つのキーに割当てられた複数の役目を呼び出せるのです。
例えば、[sin sin -1 ] と書かれたキーを連打すると、
という動きをします。
電卓の場合、指を移動させるのは面倒なので、この方がかなり楽に入力できることでしょう。
右方向キーでこの循環状態から脱出できます(他のボタンで何らかの入力をしたときも脱出できます)。
このマルチタップキーは全部で8個あります(下写真の赤い線で囲ったボタン)
惜しいのはマルチタップキーと通常のキーの区別がし難いことです。 キーに印刷された文字の色あるいはボタンの色を変えてくれれば、分かりやすくなったのですが。
TI-36X Pro は下の写真のように一画面で計算履歴の式を複数表示できます。
一方、CASIO fx-JP900 や他の日本の関数電卓は計算履歴の表示をするとき、一画面に1つの式しか表示しません。
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TI-36X Pro | CASIO fx-JP900 |
しかし、大きな式を表示すると画面が狭いので、この特徴があまり活かせません。
日本の関数電卓の場合、計算履歴の中にある数式を変更して再計算するものが多いように思われます。
本機 TI-36X Pro の場合、計算履歴の中にある数式をカーソルのあるところへコピーしてから編集する方法をとります。
グラフ電卓の TI-84 Plus CE や HP Prime でも似たような操作ができます。
計算履歴のコピーの操作方法は、以下のようになります。
コピー先は√の中だけでなく、分数の分子・分母、指数でもかまいません。
上の例のように何らかの記号の中に入れる必要はありません。
実際にはクリアした行にコピーすることの方が多いでしょう。
TI社の電卓の共通の特徴です。
グラフ電卓 TI-Nspire CX CAS, TI-84 Plus CE, TI-89 Titanium でも同じ動きをします。
下の写真を見て下さい。
写真には2つの数式が表示されていますが、本来は同じ答えである2を表示するべきです。 しかし、2つめの計算は19.7392088という奇妙な値を出しています。 これはTI社の電卓が暗黙の乗算を行っているからこうなります。
TI社の電卓は 12π/6π を 12×π÷6×π = (12×π÷6)×π と解釈してしまうのです。 つまり12πや6πを1つの数値と思っていないのです。 そのため、2つめの計算は一見すると異常な値が出ます。
日本の関数電卓(CASIO fx-375ES, CASIO fx-JP900, Canon F-789SG, SHARP EL-5160J-X)で12π/6πの計算を行うと、全ての機種で答えは2になりました。
TI-36X Proは2011年発売ということで少し古く感じる仕様があります。
本機 TI-36X Pro の行列は3×3まで、ベクトルは3次元までです。
以下の表に主な関数電卓が扱える行列とベクトルの大きさを示します。
メーカー | 機種名 | 発売開始 | 行列 | ベクトル |
---|---|---|---|---|
TI社 | TI-36X Pro | 2011年 | 3×3 | 3次元 |
SHARP | EL-5160J-X | 2011年 | 4×4 | なし(リスト計算で代用可) |
CASIO | fx-375ES | 2012年 | なし | なし |
CASIO | fx-915ES | 2012年 | 3×3 | 3次元 |
Canon | F-789SG | 2012年 | 4×4 | 3次元 |
CASIO | fx-JP900 | 2015年 | 4×4 | 3次元 |
SHARP | EL-5160T-X | 2016年 | 4×4 | 3次元 |
最近の日本の関数電卓と比べて TI-36X Pro の3×3行列は少し古くなっている感があります。
(Canon F-789SGの仕様は発売時期を考えると進んでいます)
ただし、グラフ電卓において、4次元を越えるベクトルと4×4を越える行列を扱う機種は珍しくありません(もっとも fx-9750GII のようにベクトル計算ができないグラフ電卓も存在するが)。
TI社としてはこれ以上の性能を求めるならグラフ電卓を使って欲しいということなのでしょう。
ちなみにTI社のグラフ電卓 TI-Nspire CX CAS は、99次元のベクトル(1行の行列として作成する)と99×99行列を作成可能です。
もちろん作成可能なだけであまり意味はないのですが。
本機 TI-36X Pro が扱える数式の文字数は最大40文字です。
これは日本の関数電卓と比べるとかなり短いと思われます。
複雑かつ桁数の多い数式を入力するとすぐに破綻しそうです。
以下の表に主な関数電卓の数式の最大文字数を示します。
メーカー | 機種名 | 発売開始 | 数式の最大文字数 |
---|---|---|---|
TI社 | TI-36X Pro | 2011年 | 40 |
SHARP | EL-5160J-X | 2011年 | 159?(非公開のため、筆者がNORMALモードで数えた) |
CASIO | fx-375ES | 2012年 | 99 |
CASIO | fx-915ES | 2012年 | 99 |
Canon | F-789SG | 2012年 | 99 |
CASIO | fx-JP900 | 2015年 | 199?(非公開のため、筆者が基本計算モードで数えた) |
SHARP | EL-5160T-X | 2016年 | ?(非公開かつ筆者が持ってないので不明) |
TI-36X Pro の平方根は4重までに制限されているのも数式バッファの大きさから来る制限でしょう。 一方、fx-JP900 の平方根は13重まで入力可能です。もちろん13重の平方根を使う人はほとんどいないでしょうが。
TI-36X Pro の科学定数はわずか20種類です。
以下に主な関数電卓の科学定数の種類の数を示します。
メーカー | 機種名 | 発売開始 | 科学定数の種類 |
---|---|---|---|
TI社 | TI-36X Pro | 2011年 | 20 |
SHARP | EL-5160J-X | 2011年 | 52 |
CASIO | fx-375ES | 2012年 | 40 |
CASIO | fx-915ES | 2012年 | 40 |
Canon | F-789SG | 2012年 | 79 |
CASIO | fx-JP900 | 2015年 | 47 |
SHARP | EL-5160T-X | 2016年 | 52 |
日本の関数電卓と比べるとかなり少ないことが分かります。
TI-36X Pro の単位換算は20組(40種類)しかありません。
単位換算は2種類で1組になります。2種類の単位の間を双方向に換算しないといけないからです。
以下に主な関数電卓の単位換算の種類の数を示します。
メーカー | 機種名 | 発売開始 | 単位換算の種類 |
---|---|---|---|
TI社 | TI-36X Pro | 2011年 | 20組(40種類) |
SHARP | EL-5160J-X | 2011年 | 111組(222種類) |
CASIO | fx-375ES | 2012年 | 100組(200種類) |
CASIO | fx-915ES | 2012年 | 111組(222種類) |
Canon | F-789SG | 2012年 | 86組(172種類) |
CASIO | fx-JP900 | 2015年 |
151組(302種類)
※説明書のリファレンスシートを見て数えた |
SHARP | EL-5160T-X | 2016年 | 151組(302種類) |
日本の関数電卓と比較すると TI-36X Pro の単位換算の種類が非常に少ないことが分かります。
日本の関数電卓と比べるとバグが多いようです。 筆者もマニュアルの例を試しているだけでバグに遭遇したことがあります。
Wikipedia英語版 "TI-36 ( 16:24, 16 July 2017 UTC )" の TI-36X Pro の説明 に4つのバグが書かれています。
私は1を再現することはできませんでしたが、Wikipedia英語版にその写真が載っており、明らかに異常な動作をしています。
2は仕様と思われます。Wikipedia英語版の原文にも"Bug?"と書かれています。
3は再現できました。
致命的なバグです。絶対温度に負の値なんてありませんし、このバグの再現は容易です。
ちなみに正解は263.15 [K]です。
4も再現できました。左辺の分子の °K の K が消えてしまっています。
以下の帯分数の計算をすると何故かエラーになります。
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→ |
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TI-36X Proは帯分数の分子・分母にπやeを入れるとエラーになるようです(通常の分数だと問題ない)。 CASIO fx-JP900 だと正常に計算できます。
さらに 二項分布 の計算でバグに遭遇しました。 二項分布の確率分布関数が1を返すときがあるのです。 二項分布において成功確率 p=0.6、試行回数20回のとき、確率変数 X=20 とすると、確率分布関数が1を返したときがあったのです(正しくは0.000036562)
例えば、コイン投げで表が出る確率が60%(p=0.6)のとき、コインを投げを20回(n=20)繰り返すと、20回(X=20)全てが表になる確率が100%(1)になってしまうということです。もちろんありえません。
しばらく操作していると何故か直ってしまって、その後は再現できませんでした。
私が気になったその他の問題点を述べます。
グラフ電卓 TI-84 Plus CE も同じなのですが、上書きモードがデフォルトになっています。
[2nd][delete]で挿入モードに変えることができますが、一時的に変わるだけです。
上書きモードは式の修正がやり難いので、個人的には挿入モードをデフォルトにした方が良いと思います。
一部のキーがメッキされています。
カーソルキーがメッキされているのは目立つので良いと思います。
しかし、[+] [-] [×] [÷] [enter] [◀▶≒](Answer toggle : 分数←→小数)のようなボタンをメッキしたのは疑問です。
安っぽい外観を少しでも改善したかったのかもしれませんが、キーの文字が凹みだけで表現されているので、文字がどうしても見辛くなります。
写真ではそれほど見辛くもないのですが、光の当たり方によってはかなり見辛くなります。
TI社電卓の度分秒計算は総じて使い難いのですが、TI-36X Pro も同様です。
度分秒の記号(° ′ ″)をDMSメニュー(下写真)から入れないといけないのです。
さらに度分秒を計算すると結果が実数になるので、▶DMSコマンドで度分秒に戻す必要があります。
ただし、TI-36X Pro の場合、DMSメニューに度分秒記号とコマンドが全部まとめられているので、TI-84 Plus CE よりはマシです。 TI-84 Plus CE だと、記号によって入力方法が異なっており、さらに使い難いものとなっています。
日本の関数電卓だと度分秒記号は1つのボタンで入力できるようになっており、度分秒計算しても結果は度分秒のままで表示されることが多いのです(その代わり ° ′ ″ の記号を全て ° だけで代用する機種も多い)。
TI-36X Pro は電池蓋がないので、電池交換するには分解する必要があります。 背面の6本のネジを外して、さらに電池を固定する金具のネジを2本外す必要があります。
TI社も電池交換のやりにくさを自覚しているのかマニュアルにこんなことを書いています。
では交換の手順を見ていきましょう。 2種類の大きさのネジを扱うので、精密ドライバセットのようなものが必要です。
最初に本体の背面の6本のネジを外して、背面を外します。
プラスチックの穴に金属のネジをねじ込んでいるだけなので、何回も脱着を繰り返すとプラスチックの穴の中に刻まれたメネジが傷んでしまう可能性があります。
リチウムボタン電池CR2032は金具で固定されており、2本のネジを外す必要があります。 これらのネジは本体背面を固定していたネジよりも直径が小さいものになっています。 金具とネジの上を赤い配線が空中配線されているという雑な作りです。
電池を固定していた金具を外したところです。 その金具は電池の上にかぶさっているだけでした。しかも青い配線でつながっているだけです。
電池を外すには細いマイナスの精密ドライバーなどを使わないと外しにくいでしょう。 高性能なのに機械的な作りはチャチに感じます。 低価格にするために電池蓋を省略したのでしょうけど、電池交換が面倒かつ電池交換時に電卓を故障させてしまう可能性があります。
電池を入れ直した後はRESETボタンを押さないと、電源を入れることができませんでした。 マニュアルには特にそのようなことは書かれていなかったので、私の個体がたまたまそういう動きをしたのかもしれません。
本機 TI-36X Pro は関数電卓にしては高速な計算、日本の関数電卓と違って勝手に消えない各種データ、便利なマルチタップキーなど、日本の関数電卓にない魅力があります。
操作体系はグラフ電卓 TI-84 Plus シリーズの操作性を大幅に縮小したような感じです。
その反面、少し古いと思える仕様もあります。バグが多いのも問題です。 販売開始から6年以上も経っているのにバグは修正されていません。 TI-36X Pro は書き換えのできないマスクROMにファームウェアを搭載していますので、流通してしまった個体の修正は不可能です。 そのため、修正するとバグありとバグなしの電卓が混ざって流通してしまいます。それを避けているのかもしれません。 薄利な商品なのでバグ修正したくないだけかもしれませんが。
電池蓋がないので、電池交換に分解が必要なのも欠点です。 私も分解してみたのですが、分解だと思えば難易度は低い方でしょう。 ただし、電池交換としては面倒です。 機械が苦手な人にはやらせたくない作業でもあります。
日本の関数電卓と違って各種データが勝手に消えないところが本機最大の強みでしょう。 データが勝手に消えないのは本当に便利です。 しかし、バグや電池交換などの欠点もあり、総合的にみると微妙な機種になっています。
TI-36X pro は日本では正式に販売されていません。 TI社の正規輸入代理店の 株式会社ナオコ でも扱っていません(2017年9月21日現在)。 購入する場合、並行輸入品を売っている業者(Amazon Japanに出没していたりする)あるいは個人輸入で購入するしかないでしょう。